【ハードウェア研究部】次世代型回転すし!?都市型スシローのハイテク設備たち

2023年4月16日 初版公開
2023年4月17日 画像追加

こんにちは。アジェンダチーム ハードウェア研究部です。
今回アジェンダチームでおこなっているライブ配信コミュニティ内において、スシローの名前は知ってるけど中身についてあんまりよく知らないというお声をいただきました。

スシローについては早期から新宿や八重洲、秋葉原といった大都市圏への集中出店をおこなっていますが、その中でも効率的に回転させるために随所に工夫がなされています。
今回はそのなかの一部をご紹介したいと思います。
※撮影に際しては周囲に配慮しておこないました。

【その1】来店時
お客さまは来店されると受付端末で人数等を入力します。
あらかじめアプリやLINE、Android向けGoogleアシスタントで予約したものの入店処理もここでおこないます。
この際、来店端末には在庫切れや未入荷等で販売不能な商品も表示されるようになっています。

来店受付端末

受付が終わると順番待ち番号札が発行されます。自分の順番が自動音声で案内されると、番号札をかざすよう促されます。番号札をかざすと案内札が発行されるため、これに沿って自席へ着席します。

番号札(左 順番待ち用 右 座席案内用)

このように「案内・着席・清掃」までの一連の流れをコンピュータにより自動で管理しているため、係員は呼び出されたお客さまの対応や下膳などの対応に集中することができます。
・・・えっ?会計はだれがやるのか?これも後でお話しします。

【その2】客席まわり
注文は座席にあるタブレットでおこないます。
これ1台で店内飲食はもちろん、テイクアウトも注文できます。
テイクアウトの場合はテイクアウトシステムへの登録のため、個人情報の入力を求めるなどかなり作り込まれています。

メニューリスト
テイクアウト個人情報入力画面(イメージ)
※説明のためダミー名で置数しましたが、実際には送信していません。

テイクアウトの場合は注文後厨房とホールに伝票データが送信され、係員が伝票を持参します。

テイクアウト注文伝票。
これで会計や受取までおこなう。

視点を店内飲食にもどしていきますが、ここにもハイテク要素がたくさん詰まっています。
レーンに流れている商品についてはすべて皿下部のRFIDタグにて管理されており、販売期限が過ぎたものは自動で廃棄される仕組みになっています。
また、一部店舗では各座席に面するレーン天井にもRFIDアンテナがあり、これによりレーンから外れたものを自動でカウントする機能がついています。

各皿に取り付けられたRFIDタグ
一部店舗の各座席レーン上に設置された
皿取り検知用アンテナ

タブレットでの注文品はほとんどのものが上部にある専用レーンから流れてきます。
この専用レーンは大変優秀で、専用の治具を用いることによってこれまでは困難であった味噌汁や麺類、それにドリンクまで輸送できるようになりました。
このレーンがない店舗では係員がこれらのものを配膳していましたが、導入された店舗ではその必要はありません。

麺類や・・・
ポテト・・・
おちょこまで!?

【その3】お会計
食べ終わったらお会計です。
都市型店など一部店舗では注文したデータや先述のRFIDアンテナから得た情報をもとに、係員のてを介さずに会計できる仕組みが導入されています。
3タップだけで会計が確定するというコミュ障にはとてもありがたいシステムです。
ちなみに会計内容に修正が必要な場合や、個別会計をしたい場合は、係員を呼ぶことで対応することが可能です。
また郊外型店舗では係員による皿計数となりますが、RFIDタグがついた食器はハンディターミナルでRFIDタグをスキャンすることにより、麺類やドリンクなどはタブレットに表示された内容を照合しながらハンディターミナルへ入力することにより皿枚数を数えます。

会計宣言すると、注文データ等を照会して内容を確認するよう求められる。
「確認」ボタンを押すと表示内容で確定し、入店時の案内札でそのまま会計が可能。
係員によるすし皿計数はデンソー製ハンディターミナルをかざしておこなう。
麺類や飲料などタグがないものはタブレットに一覧が出るため、これと食器を照合して入力する。

レジは寺岡精工製のPOSが設置されています。
今回ロケした店舗ではIPT-2000という小型POSが設置されていました。

寺岡精工製IPT-2000型セルフレジ

このPOSは完全セルフ運用なので、入店時のお会計札をそのままスキャンさせることにより会計することができます。
また、日本語のほか、英語・中国語・韓国語の4か国語に対応しています。
今回は持ち帰りも注文していますが、連続スキャンすることにより複数の伝票をまとめて会計することもできます。

複数の伝票をスキャンすると、合算してもよいか確認される。

現金はもちろん、QRコード決済やクレジットカードも利用できます。

支払タイプ選択画面

電子決済は寺岡精工のPayossという仕組みを使用しているため、スムーズに取引することが可能です。

Payoss決済端末である米国ベリフォン・システムズ社製のハードウェア

Payossではレシートとカード控が別々に出てきます。
また持ち帰り商品を注文した場合は、持ち帰り商品を受け取るための引換券も印刷されます。

カード控・レシート・引換券

完成した持ち帰り商品は原則商品保管ロッカーに格納されています。
フクシマガリレイ製のロッカーとなっていて、POSの会計情報と接続されているのが特徴です。

ここに設置されたバーコードリーダに引換券または伝票の二次元コードをかざすと、鍵が開き商品が取り出せます。
(なおこの際想定外のできごとがあり、4月16日に別の店舗で撮りなおしました)

バーコードリーダに引換券のバーコードを読ませると・・・
鍵が開いて・・・
商品が受け取れる。

こんな感じでかなり最新技術を駆使して都市型店でもバツグンの回転率を誇っています。
ぜひみなさんもお食事しながら店舗ではたらく機器たちにも視線を向けてみてはいかがでしょうか・・・?

アジェンダチームでは、今後もみなさんが気になるお店のハードウェアについて掘り下げていきたいと考えています。

行ってほしいところなどあれば、ぜひTwitterや本ブログコメント欄にてお聞かせください!

※基本的に首都圏エリアを中心に活動します。


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